
フォトマスクフイルムは、PETシート上の銀塩感光膜に光をあてて露光・現像したモノクロ(透明と黒)フイルムです。
以前は版下と呼ばれる印画紙の原稿を撮影してフォトマスクフイルムを作成していましたが、現在はほとんどがデータをフイルム上の感光膜にレーザ光で露光して製造しています。透明な部分は光が透過し、黒い部分は遮光します。
フォトマスクフイルムは、スクリーン製版(露光用)、基板等のパターン(エッチングフォトレジスト露光用)、基板のソルダレジスト(フォトレジスト露光用)、各種電極等(フォトレジスト露光用)、オフセット印刷PS版(露光用)などに使用されています。
フォトマスクフイルムの作成方法には3つの種類がございます。それぞれ特徴があり、用途に合わせて適した方法で作成いたします。
レーザフォトプロッタは、主に工業用途のフォトマスクフイルムをレーザ光により描画する装置です。
装置は構造的に高精度かつ高解像度です。使用するベースフイルムは厚さ0.175のPETで、ベースフイルムも工業用に温度湿度による伸縮を低減した特性になっています。
用途は基板のパターン/レジストのフォトレジスト、基板のマーキング(スクリーン印刷)、Agペーストやカーボンペースト(シルク印刷)、フォトエッチング部品(エッチングレジスト露光)、様々な電極の形成(フォトレジスト露光)です。
入力データは一般的に、基板データ(標準ガーバデータ、拡張ガーバデータ)、CADデータ(dxf、dwg)です。
使用フイルム厚さ | 出力解像度 | 入力データ | |
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レーザフォトプロッタ | 0.175mm | 3,175~12,700dpi | 標準ガーバ、拡張ガーバ、CAD(dxf、dwg)、グラフィックデータ(ai、eps、psd) |
また、海野技研独自技術により、通常イメージセッタで出力するアミ点などのグラフィックデータを、レーザーフォトプロッタの精度でフィルム出力することが可能です。
イメージセッタは、主にグラフィック用途のフォトマスクフイルムをレーザ光により描画する装置です。グラフィックを表現するために網点やFMスクリーン(砂目)を描画できます。フイルム厚さは0.100mmです。
グラフィックは美しく表現できますが、精度面ではレーザフォトプロッタに及びません。用途は各種グラフィック印刷(シルク印刷、パッド印刷)、オフセット印刷PS版です。
入力データは一般的に、グラフィックデータ(ai、eps、psd)、CADデータ(dxf、dwg)です。
使用フイルム厚さ | 出力解像度 | 入力データ | |
---|---|---|---|
レーザフォトプロッタ | 0.100mm | 1,215~3,575dpi | グラフィック(ai、eps、psd)、 CAD(dxf、dwg) |
古くから用いられているフイルム作成方法です。
製版用横型カメラやフイルムプリンタ(紫外線露光装置)を使用して、フォトマスクフイルムを製作します。紙の版下しか無い場合や印刷現物からのフイルム再作成、データ入手困難なフイルムのコピーや一部文字修正等に使用しています。
使用フイルム厚さ | 出力解像度 | 入力データ | |
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フィルムワーク | 0.100mm 0.175mm | - | 版下やフイルム |
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